2015年02月08日

「電王戦×TOYOTA リアル車将棋」の感想

 Twitterにもすでに感想を書いたが、三時間ほど前にやっと車将棋の中継が終わった。私は中盤後半・終盤入り口あたりから見た。

 西武ドームを借り切って巨大将棋盤を設置し、トヨタの新旧の車を駒に見立てて動かすというイベント。巨大な駒が車のルーフに取り付けてある。10時45分に対局開始。

 対局棋士は羽生善治名人と豊島将之七段。持ち時間は四時間で、切れ負け制。両棋士が指し手を指示するたびにドライバーの皆さんも車も必死に走り回っていたのが大変そうだったが、絵としてはかなり壮観だった。

 この「車将棋」は、棋士や将棋愛好家なら一度は思いつきそうなものだし、過去にもどこかで行われたかもしれないが(チェスではすでにこういうイベントがあるようだ)、主催ではないものの日本将棋連盟が関係する公式の試みとしては、初めてだろうと思う。

 駒が成るときには、普通はスタッフが走って脚立を持ってきて上り、巨大駒のボードを剥がし、あらかじめ下に書いてある成り駒の表記を出していたが、なぜか「と金」のときだけは、歩のヴィッツが去って「と金」のヴィッツG'sが控え場所から出てくるという大移動。しかも、直後に「と金」が玉に取られてまた去っていくという、かなり面白い展開だった。

 少し残念だったのが、棋士自身は車の巨大駒を見て指していないという点。両棋士が見るそれぞれの盤、サポート棋士の盤、大盤解説の盤、そして車が実際に動き回る巨大ドーム将棋盤は、全て異なるものだった。棋士とスタッフが観客席の対極に座り、車に指示を出すようなスタイルであれば、本当の車将棋になるのかもしれないが、本業である将棋と遊びとしてのイベントの境目が曖昧になるし、羽生名人と豊島七段というブランド性から考えると、そういうスタイルはやや理想的すぎるかとも思った。

 最後に初手からの解説があったが、豊島七段の角成りが意図的なのかポカなのかがよく分からなかった。というのが、よくある祭やイベントでの人間将棋は、プロ棋士が指すわけではないし、最初からシナリオ・勝ち負けが決まっていることが多いわけだが、今日はお互いに途中までは真剣勝負で、力が拮抗していたのに、終盤でわざと負けに持っていくような謎の角成りがあり、「イベントであることを踏まえた阿吽の呼吸」と言うにはあまりにも分かりやすい「わざとらしさ」だったので、逆に単なる「ポカ」の可能性もあると思い、結局分からなかったわけである。

 しかし、それよりも今日の将棋は「車」と「豪華解説陣」をメインに楽しく見ていたので、棋譜があまり良くなくても気にはならなかった。中でも、糸谷哲郎竜王のまじめなスイーツレポが気に入った。

 ポカと言えば、この前の王将戦第2局の郷田九段の最後の一手。やはり、棋士も人間なのだった。

 次回はトヨタvs日産などで見てみたい。歩はカローラとブルーバードで。と思ったが、持将棋にならない限り、どちらかのメーカーが負けになるわけで、いらぬ事情が発生するため、実現は難しそうだ。

 日産ファンの私としては、旧日産車vs新日産車で見てみたい。


「電王戦×TOYOTA リアル車将棋」公式サイト
http://ex.nicovideo.jp/denou/kurumashogi/
タグ:自動車 将棋
posted by 岩崎純一 at 23:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 趣味の話